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分子神経科学研究者、兼、麻酔科医、兼、ランナー、兼、作曲家 の随想録(ひとりごと)です。

プロジェクトXに思う1

 
 NHKの素晴らしいドキュメンタリー番組、プロジェクトX
とても好きで、今は時間的にかなり余裕があるため、ツタヤディスカス
借りては観て感動してモチベーションを高めさせていただいています。

 素晴らしい番組というのは、実はものすごい力を発揮することができる。
番組だけでなく、芸術やスポーツといったものもそうなのでしょうけど。

 さておき。戦後敗戦国として焼け野原から始まった無名の日本人の
奮闘の裏に一貫したひとつの魂がこめられていると思います。それは、

 日本のために一致団結する。

 ということです。しょうゆを世界に販売するための販路づくり、VHSの規格
づくり、南極越冬隊、胃癌と闘う胃カメラの開発などなど、挙げれば限りがない
のですが、それらのリーダーの誰しもが、戦後の日本のために、といって
険しい道のりを歩いて成果を残すに至ったのです。しかも、同じチーム内の
チームワークは当然のこと、まったく異なる分野の間でも、同じ日本人として
互いの成功を期待し、無償で協力を惜しむこともなかった。そのような姿は
本当に胸を打つものであり、昭和を生きた人々、多くは高齢者ですが、皆さんに
尊敬の念を抱かずにはいられません。

 かたや、今の日本人には、このような気概があるのでしょうか。
もちろん、日本のために、という考え方は全体主義的で軍隊的なものでは
決してなく、イデオロギーの左右などとはまったく違うものです。または、
日本のためだけでなく世界に貢献するのだという気概であってもよいと
思います、時代は確実に変化するものですから。

 しかし、先進国となって世界第二位に上り詰めた日本、その日本を担う
人々のうち何人がこのような気概を抱き続けている人がいるのでしょうか。
今の日本人にも各分野で活躍している人はたくさんいます。おそらく、
その道で活躍している人々はこのような気概に似た思いを少なからず
持ち続けていると思います。第一人者になるには、能力だけでなくフィロソフィー
が必ずなければ成り得ない、私はそう信じています。

 私はまだ社会で何も成し遂げていない、現実というものは何となく
わかってきているものの、現実の中で何かを成し遂げたということは
言えない立場にいます。何とか、昭和を生きて日本の復興を支えた
人々の子孫として恥じない、大きな気概をもった人間として活躍
していきたいと思います。

 今までプロジェクトXに縁がなかった方は、是非1つの話でも
よいので是非是非観てみてください。