悲しみを一緒に連れて生きていく
プロフェッショナル仕事の流儀、大好きな番組の一つです。
もともと、プロジェクトXという番組も大変好きで、熱い人生を
送ってきたサラリーマン達の生き様に感激しまくりでした。
で、今回見たのは、企業再生に取り組む弁護士の方の特集。
クライアントの社長の自殺とほぼ同時に、娘さんが亡くなられたという
悲しみに見舞われ、しばらくはぼーっとしていたという。
それでも、年月が経つにつれ、次第に命の問題として企業再生の
仕事に復帰していった。
悲しみをどうやって乗り越えることができたのですか?との問いに
対して、
「悲しみを乗り越えることなどできない。乗り越えると考えることは
人間の奢りだと思う。だから、悲しみは自分の人生に一緒に連れて行って
いるんだ」というメッセージを残します。
普通、悲しみや苦しみ、憎しみなどのマイナスの感情って、払拭したり
何かではらしたりすることで心の問題を解決しようとするものですよね。
しかし、この人はそうではない。自分の人生として、一生それとともに
生きていくことを選んだのです。かといって、いつも悲壮の中に
閉じこもるのではない、むしろ自分が傷ついたものを大切にして、同様に
傷ついているクライアントを癒そうとする雰囲気がありました。
今まで考えたこともない、生き方の一つとして、とても尊敬の念を
抱かせていただきました。多くのクライアントが救われることを
祈りたいと思います。